コンピュータ将棋選手権、今年も直前で参加キャンセル

選手権関係者の方々、誠に申し訳ありません。

開催日直前の本日まで何とかLispで書いた将棋プログラムを完成させようと努力して参りましたが、どうにも完成しそうにありません。

やむなく今回も断腸の思いで参加を断念致しました。

去年とは違い、一応Lispでプログラムを書き始めていますがまだまだ、将棋を指すための思考本体部分が製作途中です。

Lispの入門書をほぼ一冊読み終えてTicTacToe(三目並べ)のプログラムを書いてみたりの下準備が終わったのが先週の日曜日辺りで将棋プログラムを作り始めたのがようやく今週に入ってからではやっぱり間に合いませんでした。

それでも思考部本体だけなら明日まで徹夜すれば(手抜き版なら)何とか完成するかも知れないとは思えるのですが、GUIと通信部分が全くどうにもなりそうにありません。

うさぴょんの育ての親さんの「コンピュータ将棋のアルゴリズム」を参考にしてポチポチ書き始めたのでCSA将棋とのインターフェース部分も何となく真似できるだろうとか、でなきゃLispで書いた思考部とTCP/IPソケットで通信を行うDLLを作れば良いやと軽く考えていたのですが、ここまで切羽詰まるとその作り方を勉強してる暇がありません。

さらに今頃になって気が付いたのですが「CSA将棋」ってWindowsメッセージを処理してあげないといけなかったんですね(Windows用のGUIソフトなんだから当たり前か)。
で、「コンピュータ将棋のアルゴリズム」のサンプルプログラム(れさぴょん?)はCSA将棋とくっつく場合には全体がDLLとしてコンパイルされるようになってたのですね。

今まで全然、理解していなかったというかボナンザのようにsikou.dllとは別プロセスで動いているものと何となく勘違いしていました。

あー、勘違いだらけと言うか考えが甘いところだらけでインターフェース部分との接続方法は全くの一から考え直しです。(このペースではインターフェース部分だけで優に半年は掛かりそうw)

コンピュータ将棋における電力消費量によるランク別け

人間の頭脳のエネルギー消費量とコンピューターCPUのTDP値の比較を書いていて思ったのですが、人間の頭脳は記憶装置でもあるし、脊髄を直接コントロールもしてるのでコンピューターの方もCPUだけじゃなくメモリーチップセットの電力消費量をカウントしないと不公平なんじゃないかとか、でもグラフィックボードやディスプレイの消費分は加えないでも良いだろうとかいろいろくだらない事を考えてしまいました。

で、細かく考え始めると際限が無いのでコンピュータ将棋も以下のように電力消費量による階級性を取り入れると言うのはどうでしょう?

         CPUのTDP システム全体の消費電力量   表示単位
   バンタム級: 30W以下     120W以下       1manpower(mp)
    ライト級: 60W以下     240W以下       2manpower(mp)
  ウェルター級: 90W以下     360W以下       3manpower(mp)
    ミドル級:120W以下     480W以下       4manpower(mp)
    ヘビー級:150W以下     600W以下       5manpower(mp)
    無差別級:無制限      無制限         N/A
     
このように細かく階級分けすればコンピュータ将棋も柔道のようにオリンピック競技種目に採用されやすい…と言うのはもちろん冗談ですが、いろんなハードウェアを持ち込んで戦うコンピュータ将棋選手権にもハードの性能差による力の差を補う棋戦が将来的にはあっても良いのでは無いでしょうか?

現在も世界最強決定戦がありますが、FPGAとかPS3とかGPGPUとか特殊なハードウェアを使用する人達は参加できませんし。
と言うか、低消費電力であっても強いと言う称号はハードウェアオタクの心をくすぐると思いますw。

ちなみに「1manpower」と言うのは概ね、人間ひとり分のエネルギー消費量として私がでっちあげた単位です。
日本語で表すと「1人力」(結局、これが言いたかっただけなのかw)。

人間の脳のTDPは約30W

私が良く読んでいるPC関連のブログ "The AMD's Cafe"さんに興味深い記事が載っていました。
「人間の脳とRadeon HD 4800のパフォーマンス比較」
http://app.blog.livedoor.jp/amd646464/tb.cgi/51244775

そこで紹介されていたAMDのスライドによると人間の脳の「消費電力」はMax 30Wだそうです。ATIがRV770GPUと比較しているのが面白いですがそれを見ると如何に人間の脳のエネルギー効率が良いか良く分かりますw。

http://www.donanimhaber.com/resimler/image.aspx/amd_experienceblack_2a_dh_fx57.jpg

謎電の作者さんも以前、ブログ記事「電力量しばり」で書かれていましたが
http://professionalhearts.ameblo.jp/professionalhearts/entry-10039133543.html
わずかに30Wしか消費しないCPUを用いてコンピュータ将棋が人間のアマ高段者やプロ棋士に勝つのは相当厳しいものがありそうですね。

ちなみに私も人間の「消費電力(=単位時間当たりの消費エネルギー)」を計算してみますと、成人男子の一日の摂取カロリーが1800Kcalから2500Kcalだそうですので2500Kcalを一日で消費するとして1カロリーは約4.2Jなので一日当たり 4.2 x 2500 x 1000= 10,500,000J(ジュール)を消費します。したがって秒単位の消費エネルギーは

10,500,000J(=W・s)/(24hour*60min*60sec)=約120W

人間ひとりが100W電球以上の熱を常に放出してるわけです。狭いところに人が大勢集まると暑くなるわけですね。それはともかく、脳の消費エネルギーはそのうち約20%だそうですので、結局24WくらいとなってMax 30Wと言うのはおおよそ計算が合います。

脳は重量比で全身の2%しかない臓器なのに体全体の20%ものエネルギーを消費する大食漢ですが(脳は過剰進化した臓器?)コンピュータ機器に比べるとまだまだ遥かにエネルギー効率が良いと言う面白い結論になります。 

RD 潜脳調査室 第10話が面白い

RD 潜脳調査室の第10話が非常に面白かったです。
深夜の地上波で見てる方にはずいぶん遅い話題だと思いますが、私はANIMAXで見てますので。

サブタイトルが「至高の話手(Intelligence)」と言うもので冒頭にエライザ(ELIZA)と名乗る電脳空間内の占い師が出てきます。(以下ネタバラシしてますのでご注意ください)
http://www.ntv.co.jp/RD/story/index.html

人の心を見透かすような話し方をして、会話の内容はかなり曖昧で相談した方も後で良く覚えてないくらいなのに会話する事自体にはものすごく魅力を感じると言う。
そう、その方面に少し詳しい方はすぐにピンとくる人工無脳の元祖 ジョセフ・ワイゼンバウム教授の『イライザ』(ELIZA)ですね。(「潜脳調査室」では『エライザ』と表記してますが)

その他、ウィトゲンシュタインだの2001年のHALだのチェスやってるから「鏡の国のアリス」だのその手のネタ炸裂w。

さらに表現にエヴァくさいところが散見されます。「エライザ」の接続先が樹の葉っぱみたいな表現になってるとか、電脳化してない者用のダイビング・ギアがどう見ても「マグマダイバー」にしか見えないだとか。(どちらも非常に初期の潜水服がデザインの元なだけかも知れませんが)

で、最後のスタッフロールでまた吹き出しました。『エライザ』役が「こおろぎさとみ」さんだったので。
『久島永一朗』役が「藤原啓治」さんなのは何となく分かってましたが、あんなにしゃべってる(むしろしゃべりすぎなくらいな)「ひまわり」を聞いた事ありません。
(「ひまわり」と「ゴマちゃん」の印象が強すぎるだけか?)

なんか内輪受けと言うか業界ネタと言うか濃いネタ満載の回でした。(二分に一回は笑える?)

なんと「鉄腕バーディー」がTVアニメ化

ゆうきまさみの代表作「鉄腕バーディー」がなんとTVアニメ化されて放送開始されるようです。
私の地元の神奈川ではTVKで7月4日(今日)深夜1時15分からでその他、各地UHF系列で放送されるようです。
なんであんな古い(失礼!)マンガが今更アニメ化されるのかと思ったら、最近また連載再開されてるようですね。
今日、たまたま本屋を覗いたらレジ台の目立つところにスペシャルムックみたいなのが置いてあってその帯で初めて知りました。
ゆうきまさみ最初期の作品にしてもはやライフワークの「鉄腕バーディー」。
ゆうきまさみファンはみんなで見ませう!
(コンピュータ将棋と全く関係なくてすみません)

昨日の決勝戦は結局、自宅でパソコン観戦でした

三日目の決勝戦は体調が良ければ会場に行って観戦したいとか言いながら結局、インターネット観戦しました。(香山さん、申し訳ありません)

でも、家で観戦した方が対局の進行が分かりやすいと言う利点もありました。
去年、会場に見に行った時にはメインプロジェクターは結構見づらくて、分かりにくかったところがありましたが、今回ネット中継された局面を見てると局面を戻したり進めたり好きにできるので棋力の低い(クラブ24で13級)の私でも重要な対局の分岐点がいくらか分かりました。

特に印象的だったのはエキシビション一局目の加藤幸男さんと棚瀬将棋の一戦で先手の棚瀬将棋が6一角と打った手。見た瞬間、「アレ、後手が金を5一に引いたら角の逃げ場が無くて角が頓死しない?ボナンザライクな角切り攻撃?」と思ったのですが良くみると後手が金を5一に引いたりしたら先手は角で4三の金を取って一気に勝勢では無いですか。
そうなったら後手玉は馬をぶつけられて、さらに後ろからは飛車ににらまれてもはや受け無し。
これは5一金と引くわけには行かないので加藤さん、いったいどう指すんだろうと思っているとここで長考して持ち時間を使い切ってしまいました。

「コンピュータ将棋選手権ネット中継」のページと
http://computer-shogi-live.cocolog-nifty.com/

渡辺竜王のブログ「渡辺明ブログ」に
http://blog.goo.ne.jp/kishi-akira/

より詳しい、と言うより適切な解説が載っています。

結果は加藤アマの負け、さらにその後指した清水上アマも激指に敗れると言う大波乱の展開。
歴史的瞬間を(インターネット経由ですが)目撃したと言う興奮もありましたが、私でも将棋の内容が分かった(ような気になれた)と言うのが一番の収穫でした。

もちろん、この二戦だけでコンピュータ将棋がアマトップを越えたなどと言うべきでは無いと思います。あんなにガヤガヤ騒がしいところであんなプレッシャーのかかる対局をしたら、とてもじゃないけど平常心では指せないでしょう。しかも横では自分の対局を解説されてるし(内容はヒントにならないように「ここが」とか「あれが」とかポインターで示しながらの解説でしたが)

来年は別室かどこかのより静かな雑音の入らないところで、もう少し長い持ち時間でアマトップの方に対局してもらえたらなと思います。

選手権前日ですが参加をキャンセルしました

開催を明日に控えた間際になって申し訳ありませんが、参加をキャンセルさせてもらいました。
昨日のブログに書いたように昨日まではプログラムにどんなにオリジナル部分が少なくても、参加しようと思っていろいろ努力してたのですが、今日になってどうにも体調が悪くなって来ました。
この状態で木更津まで車を運転して行くのはかなり危険なので、不本意ながら今回の選手権はキャンセルさせて頂こうと思います。(予約してあったホテルもキャンセルしました)

選手権関係者の皆様にはいろいろご迷惑を掛けて申し訳ありません。

体調が回復したら3日目の決勝戦は見に行かせてもらおうと思っています。